タ・ケウTa Keo
新しい造形へ挑んだ寺院
10世紀末にジャヤヴァルマン5世が建立を開始したが、王の死去により未完成のまま放置された五層基壇のピラミッド型のヒンドゥー教寺院で、完成していれば優れたものになっていたといわれ、「クリスタルの古老」の名を持つ。
未完成のため、石材が積み上げられた状態で他の寺院で多くみられる彫刻もほどんどないが、かえって稜と線と角による独自の美しさを放っており、その姿の雄大さと幾何学的な立体美をもって、仰ぎ見るものを圧倒している。
クメール建築として初めて「回廊」を配した寺院でもあり、後のアンコール・ワット造営への試金石とされている。
登録年 | 種別 | 遺産名 |
---|---|---|
1992年 | 文化遺産 | アンコール |