パンテオンPantheon
全ての神々に捧げられた神殿
紀元前25年に、初代ローマ皇帝アウグストゥスの側近であったアグリッパにより、「万神殿」として建造されたが、後に80年の火災で焼失したため、現存する神殿は皇帝ハドリアヌスが、118年から10年の歳月をかけて再建した。
本殿は平面の円の直径とドームの高さが共に43.3mの完全な球体で、直径9mの天窓が唯一の光源となっている。
信仰の対象がローマの神々からキリスト教へと変遷する中で、「聖母マリアと殉教者を祀る教会」へと役割を変えたため破壊や略奪を免れ、その神秘的な内部空間の素晴らしさは、現存する古代ローマ建築の最も完全な遺構である。