アルル古代劇場Theatre Antique d'Arles
受難の歴史を持つ劇場
紀元前1世紀末に建造された劇場で、1万人の観客を収容したと推定され、肉声が観客席に届く設計となっている。
5世紀には教会用の石材として一部が切り出され、9世紀には要塞に改造され、さらには地中に埋没して地上に民家などが建ち並ぶという歴史を持ち、その後17世紀に再発見され、1827年から55年もの歳月をかけて発掘された。
舞台を中心にして弧を描く観客席以外に、当時を物語るものといえば、100本以上あったと言われる大理石の柱が数本残っているだけであるが、毎年コンサートやオペラがおこなわれ、今なお劇場としての役目を果たしている。