カイディン帝廟 Khai Dinh Tomb
親仏的であった皇帝
1802年に成立し1945年まで存続した「阮朝」の都が置かれた古都フエの郊外にある、第12代皇帝のカイディン帝の墓所である。
フランス植民地時代の1920年から、カイディン帝の死後6年経過した1931年まで、12年の歳月をかけて建造された芸術的にも優れた廟は、歴代の皇帝が造った中国風の廟ではなく、フランスのバロック様式を取り入れた建築となっている。
中国の影響も残っており、石の階段の手すりには龍が刻まれ、階段の上には馬や象、役人の石像が立ち、廟を守っており、煌びやかな彫刻に囲まれた廟の内部には、金箔を施したカイディン帝の等身大の像があり、下に皇帝の遺体が安置されている。