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アクスム王国

アクスム王国Aksum

謎の王国

アクスム王国

100年頃、アラビア半島から紅海を渡ってきたサバ(シェバ)人が、エチオピア北部に定住し、「アクスム」を都に建国した王国である。
象牙や香料をヨーロッパに輸出することで発展し、3世紀にローマ帝国の衰退を機に、紅海からインド洋にかけての通商路を掌握し栄えた。
エザナ王の時代に最盛期を迎え、高さ24mの装飾が施された「オベリスク」を建造し、ローマ帝国に匹敵するほどの国土を統治し、325年頃に広大な王国を効率的に治めるため、「キリスト教」を国教として広め、350年頃にはナイル川上流に進出してメロエ王国を滅ぼした。
強大な国で強い交易力を持ち、エチオピアのキリスト教の礎を築いたアクスム王国も、7世紀にアラビア半島に勃興したイスラム帝国に交易ルートを絶たれ、経済的に孤立して衰退が始まり、10世紀に滅びたと考えられている。
王都アクスムには数多くの多種多様な「オベリスク」が建造されており、倒壊したオベリスクの下を発掘した際に、人骨や副葬品が発見され、「王の墓」であることが判明し、アクスム王国の人々は王の魂の住む場所と考えていた。
エチオピアの伝承では、「旧約聖書」のソロモン王を訪れた「シバの女王」が治めた国が、アクスム王国とされる。

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